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TAKUROZOMEについて

工房風景


コンセプト

極めて自然発生的なのですが、身体に最も身近な素材とは布であり、そこに、模様や柄を描く、そして布に適した模様を単純化、記号化、見立て、デザインすることで素材の良さを引き立てつつ視覚に訴えるもの、そして見たことのないものを作りたいということなのです。
今、取り組んでいるのが「見立て」というテーマです。制作の出発点は自然や人物など スケッチしてイメージを作っていくのですが、そのモチーフ自身が、何かゲームをして遊んでいるのではないかとか、180度視点を変えて、柄を作っていくことにロマンを感じます。
一見何の柄かわからないのですが、使っている時に柄がふと顔を出すような、その都度ロケーションによって見え方が変わったり人によって全く違ったものに見えたり、染めの3Dのようなものになっているかもしれません。 私はこれから、今この時代に感じる自然や生活のなかでの何気ない変化、ドラマを見つめ、染色という技法でモチーフを模様化して、社会や生活様式の中にどんどん取り入れ、ロマンがあってドキドキするような世界を作っていきたいと考えています。
技法

生地にろうけつ染めで染めています。ロウを熱で溶かし、染めたくない所を、筆で絵を描くように、溶けた熱いロウを布に置いてゆきます。その作業を繰り返し、重ね染めすることで独特な深みのある色合いに仕上がります。
模様作りは、自然対象物をスケッチするところで、一本の線にこだわり、消したり描いたり微調整します。線の揺らぎやシャープ性もちょっとした心遣いで変わります。
そうして出来上がったスケッチを咀嚼、必要なものだけを切り抜き、模様や文様に変化させ、生地にイメージを落とし込みます。
すべての工程で、このような微調整が行われるのですが、火と水を使う表現は、些細な事でひび割れたり、汚れたりするので、手先だけで操るのではなく、まさにスポーツのように体全体を使って制作することが重要だと思います。染めはスポーツと言っても過言ではないくらい、スピードと正確さが求められると思いまます。もちろんすべてはコントロールできないので、「する」と「なる」のバランスも、制作する中で必要だと感じます。
プロフィール

Takuro Kondo
1982年 大阪生まれ
2004年 大阪芸術大学工芸学科卒業
京都工芸美術作家協会会員
2006年 京都市立芸術大学大学院美術研究科修了
現在 奈良芸術短期大学染織コース主任 専任講師
日本新工芸会近畿会会員
日展会友
個展
2006年 近藤卓浪展 アートスペース虹
2007年 京都大丸アートスポット
2008年「見立ての染め展」京都大丸アートスポット
2015年「染めの箱庭展」 Espace d'Art
2017年 近藤卓浪展 ギャラリーにしかわ
グループ展
2004年 川の絵画大賞展
2006年 京展
京都市立芸術大学制作展 三浦賞
2007年 京都府美術工芸新鋭選抜展
日展 入選
2008年 日本新工芸展 東京都知事賞受賞
日展入選
2009年 日本新工芸展 読売テレビ放送賞
京都工芸美術作家協会展 奨励賞
2011年 清流展 清流館
潮音寺コレクションと現代染色作家 清流館
2013年 京都美術工芸ビエンナーレ 優秀賞
京都工芸美術作家協会展 奨励賞
2014年 俳句からの創造「染めと書」 清流館
2015年 琳派400周年記念展 京に生きる琳派の美 京都文化博物館
神戸アートマルシェ
2016年 染めに拓く 清流館
2017年 祇園祭展 清流館
高岡クラフトコンペティション入選
2018年 日展 入選
2019年 日本新工芸展 京都府教育長賞
京都工芸美術作家協会展 奨励賞
高岡クラフトコンペティション入選
日展 入選
2020年 日本新工芸近畿会選抜展 京都大丸美術画廊
日展 特選受賞
2021年 日本新工芸家連盟選抜展 大阪高島屋美術画廊
創立75周年記念 京都工芸美術作家協会展 ―煌・KIRAMEKI―
国際工芸アワードとやま 富山県美術館
第43回日本新工芸展 上野の森美術館賞
TAKUROZOMEの模様







